コロナ禍は本当に終わったのか?新型コロナの死亡数が過去2番目の多さに
新型コロナは5類に引き下げられ、検査が有料になり、薬代・入院費も自己負担になり、徐々にマスクをしない人が増えていっています。
世の中は終息の方向に向かっていますが、果たして新型コロナは本当に終息していっているのでしょうか?
厚生労働省が新型コロナの死亡数の最新データを発表
厚生労働省が令和5年度の新型コロナによる死亡数を発表しました。
発表されたデータによると、令和5年(2023年)度の新型コロナによる死亡数は40,333人で、過去2番目に多いことがわかりました。
新型コロナの月毎の死亡数
厚生労働省が発表したこれまでの新型コロナの月毎の死者数は次の通りです(COVID-19関連死亡数(ⅠまたはⅡ欄))
※年度なので、その年の4月から翌年の3月で統計を取っています
令和2年度 (2020年) |
令和3年度 (2021年) |
令和4年度 (2022年) |
令和5年度 (2023年) |
|
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4月 | 459 | 1,713 | 2,228 | 1,427 |
5月 | 365 | 3,244 | 1,437 | 1,379 |
6月 | 77 | 1,795 | 869 | 1,596 |
7月 | 65 | 688 | 2,551 | 2,489 |
8月 | 301 | 1,758 | 11,599 | 4,977 |
9月 | 296 | 1,815 | 6,750 | 5,282 |
10月 | 221 | 563 | 3,176 | 3,188 |
11月 | 454 | 207 | 5,389 | 2,095 |
12月 | 1,549 | 130 | 12,565 | 2,484 |
1月 | 3,004 | 898 | 16,219 | 4,992 |
2月 | 2,394 | 7,735 | 5,968 | 5,842 |
3月 | 1,315 | 5,623 | 2,573 | 4,582 |
合計 | 10,500 | 26,169 | 71,324 | 40,333 |
令和4年度(2022年)が最も多く71,324人で、令和5年度(2023年)は40,333人となっていて、政府が緊急事態宣言やまん延防止等重点措置を行っていた令和2年度(10,500人)の約4倍、令和3年度(26,169人)の約1.5倍で、過去2番目の多さでした。
コロナ禍は本当に終わったのか?
2023年5月8日に5類に引き下げられ、マスクを着用する人が減っていき、世の中の警戒心は日に日に薄れていっています。
新型コロナの警戒を呼び掛けると批判が殺到
当然感染対策をしなくなると感染者が増え、死亡者が増えていきます。
そこで、医師がテレビやSNSなどで新型コロナの警戒を呼び掛けると、
「コロナ禍を続けたいのか」
「日常生活を取り戻させないつもりか」
「コロナ禍を続けると儲かるからそんなこと言ってるんだろ」
「まだコロナを怖がるのか」
など批判が殺到して、罵詈雑言まで浴びせられます。
新型コロナが猛威をふるい、依然多くの死亡者が出ている
新型コロナの警戒を呼び掛けると批判が殺到するほど、本当にコロナ禍は終わったのでしょうか?
令和5年度(2023年4月~2024年3月)は、昨年度よりは死亡数が減っていますが、直近の令和6年(2024年)1月~3月だけでも15,416人の方が新型コロナが原因でお亡くなりになっており、依然多くの被害が出ています。
これは日本だけではなく、海外でも正常化に伴って新型コロナの死亡者が増えているというニュースが度々出ています。
後遺症が残る可能性が高い
新型コロナは死亡のリスクだけでなく、後遺症が残るケースもあり、海外では新型コロナの後遺症のことを「Long COVID」などと呼んでいます。
2023年に国立国際医療研究センターが行った研究によると、感染から1年半後でも25.8%の人に後遺症が残っていることがわかりました。
“コロナ後遺症” 症状と傾向は 感染1年半後でも4人に1人が訴え
何らかの症状があると訴えた人の割合は、半年後では32.3%、1年後は30.5%、1年半後でも25.8%とおよそ4人に1人でした。
※その時のウイルスの状況、ワクチンの接種状況などによって変わるため、統計を取った時期や統計の取り方で確率は変わります。
後遺症の症状の内訳は次の通りです。
- 記憶障害…11.7%
- 集中力の低下…11.4%
- 嗅覚の異常…10.3%
- 頭に「もや」がかかったように感じ、思考力が低下する「ブレインフォグ」…9.1%
- 抑うつ状態…7.5%
- 味覚の異常…5.9%
- 息切れ…5.6%
- けん怠感…3.8%
- 脱毛…3.5%
日本よりも新型コロナの被害が大きかった欧米では、新型コロナの後遺症で多くの方が働けなくなっており、度々ニュースになっております。
全数検査を行わなくなり、検査も有料なり、感染者数の実態の把握が困難に
以前は積極的にPCR検査を行い、全数検査をして、感染者数を把握していました。
しかし、5類に移行したことに伴い、2023年5月8日から全数検査から医療機関からの報告を元とする定点把握に変わりました。
また、以前は検査や治療が無料だったので、症状があれば病院に行く人が多かったですが、5類になってからは検査が有料になり、新型コロナの治療薬は保険適用しても数万円と高額なため、症状があっても病院に行かない人が増えていると考えられます。
現在は定点把握で、医療機関の報告で感染者数を把握しているのに、症状があっても病院に行かない人が増えれば、実際よりも少ない感染者数になり、感染者数の実態の把握が困難になっています。
定点把握ではそれほど感染者が増えていないのに、直近の令和6年(2024年)1月~3月だけでも15,416人も新型コロナが原因でお亡くなりになっていることを考えると、感染者数は依然多いと考えられます。
世の中は終息に向かう中、自分の判断で適切な対応を
世の中は終息に向かっていますが、依然として多くの死亡者が出ています。
世の中の風潮に流されず、最新のデータを調べて、自分の判断で適切な対応をしていただければと思い、今回このような記事を書きました。
いろいろなご意見やご感想があるかと思います。
一人でも多くの方が改めて考えるきっかけになりますので、この記事に関するご意見やご感想をSNSやコメント欄で書いていただけると幸いです。
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