国土交通省と財務省の人には知ってもらいたい車と税金のこと
こんな記事を見かけました。
トヨタ新型ハイエースは超巨大化! 今のうちに4ナンバーの現行モデルを買っておくべき?
2019年2月に海外仕様のハイエースが披露された。荷物を積むふたり乗りのバンから、17人乗りのコミューターまで、さまざまなタイプがある。ボディサイズは、標準ボディの全長が5265mmでロングは5915mmだ。全幅も1950mmとワイドになる。ロングボディの大きさは、トヨタ車でいえばコースターの6255mm×2080mmに近い…
国外で発表されたトヨタの新型ハイエースの話題ですが、現在国内で購入できるハイエースが4ナンバーで収まるのに対して、国外で発表された新型ハイエースは4ナンバーで収まりきらないのが、この記事の最大の焦点です。
今のところ、国外で発表された新型ハイエースは、新興国で販売される予定はあるものの、国内での販売は未定とのことです。
国外で発表された新型ハイエースは何が変わったかというと、セミボンネット化されています。
セミボンネット化とは?
記事の写真をご覧いただけるとお分かりいただけるかと思いますが、現行のハイエースは運転席の前にエンジンルームがありませんが、国外で発表された新型ハイエースには、ミニバンのようなボンネットがあります。
セミボンネット化するメリット
セミボンネットにする最大のメリットは安全性です。
運転席の前にボンネットがあることで、衝突した際にボンネットがクッションとなって、乗車している人を守ることができます。
セミボンネット化のデメリット
セミボンネット化することのデメリットは、全長が長くなってしまうことと税制です。
単純に車の前にボンネットがあることで、同じ室内長を確保するなら、ボンネットがある分、全長が長くなってしまいます。
現在の日本の税制では、自動車の長さ(全長)もナンバー(1・3・4・5・8・軽自動車など)を分ける区分で、ナンバーの違いによって、税金が違います。
また、全長が長くなると、より高い運転技術も必要になりますし、狭い道に入りにくくなるという問題点もあります。
新型ハイエースを日本に導入する最大の問題点
海外で発表された新型ハイエースは、セミボンネット化されて、安全性は高くなりましたが、ハイエースは業務用で使われることが多く、同じ荷室の広さにするなら、ボンネットがある分、全長を長くしなければならず、全長が長くなれば、税金が高くなってしまうというのが、最大の問題です。
狭い道に入る場面は少ないので、はっきり言えば、安全性を考えて新型ハイエースの方がいいです。
多くの場合、新型ハイエースの方がいいのに、トヨタが国内で導入を迷っているのは、税制面の問題でしょう。
3ナンバーでは税金が高いですし、1ナンバーでは毎年車検になって、車検費用と手間が増えます。
現在の税制では、新型ハイエースは安全性は高まりますが、税金が高くなってしまい、維持するコストが高くなってしまいます。
海外ではメルセデスベンツのスプリンターなど、安全面と荷室の広さ(居住性)を兼ね揃えたグローバルな自動車があるのに、日本ではハイエースとキャラバンしかないのは、税制が最大の問題点です。
税制の縛りがなければ、日本でもこの新型ハイエースを導入することができ、新型ハイエースになれば、安全性が高まり、日本国内全体で見て自動車事故による損失が減りますし、キャンピングカーなど、新たな需要も創出することができます。
ひいては、日本国内の経済活性化にも繋がるのですが、それを阻んでいるのが税制です。
ナンバーの区分を決めている国土交通省と税制を決めている財務省には、自分達が日本の経済の足を引っ張っていること、需要はあるのに税制を考えて導入できずに我慢している人のことを考えてほしいです。
筆者の独断と偏見
ハイエースは業務用として使われていますので、安全性は高い方がいい。
そして、ハイエースはキャンピングカーのベース車両としても使われていますから、荷室が広くて、安全性も高い方がいいです。
おそらく、一部狭い道も通ることが多い会社・人を除いて、税金が一緒なら新型ハイエースを選ぶ人の方が多いと思います。
トヨタが新型ハイエースの日本導入を悩んでいて、日本国内で新型ハイエースを本気で欲しいと考える人が増えない最大の理由は税制面です。
新型ハイエースへの買い替えがあれば、当然日本の経済にとってプラスです。
業務用だけではなく、一般のアウトドアが好きな方は、安全性の高いセミボンネット型で居住空間も広い車となれば、メルセデスベンツ・スプリンターのような海外の車を選ばざるを得なくなります。
ほとんど全ての原因は、現在の日本の税制です。
ナンバーの区分を決めている国土交通省や税額を決めている財務省には、自分達が決めたナンバー区分・税制で、日本の経済の足を引っ張っているということを強く認識していただいて、改善していただければと思います。
あとがき
今は裕福ではない筆者ですが、宝くじの一等が当たったら、メルセデスベンツのスプリンターをベースにして、カスタマイズした準キャンピングカー(移動できるオフィス)を欲しいと思っています。
メルセデスベンツというブランドも、もちろん魅力ですが、セミボンネットで室内空間も広い車は、海外メーカーにしかないからです。
国内自動車メーカーが、メルセデスベンツ・スプリンターのようなジャンルの車を開発しないのも、税制面を考えて、制約があるからだと思います。
「日本の道路は狭いから、大きい車は日本には不向き」とか言われますが、世間一般や大都市ではそうかもしれませんが、それ以外のニーズもあります。
現在の税制でなければ、まだまだ自動車のニーズはあって、ひいては日本の経済を発展させることにも繋がりますので、声を大にして、この記事を書かせていただきました。
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