安倍元首相への銃撃は防げなかったのか?
ネット上では「安倍元首相への銃撃は防げなかったのか?」という疑問が出ていて、民間のSP会社のコメントとして、このようなニュースが出ています。
「安倍元首相への狙撃は防げた」民間SP会社代表から見た銃撃事件
現代ビジネス 2022年7月8日 18:02
「今回の安倍元首相への狙撃は防げたものだったと思います」
今回の銃撃の状況
今回の銃撃の状況を改めて振り返ると、
- 容疑者は背後から近付き、銃撃をしている
- 2回発砲をしていて、1発目を外し、2発目が安倍元首相に命中
報道されている情報と映像を見ると、このような状況でした。
背後の警戒が不十分だった
先程引用したニュースではこのように書かれています。
「映像を見る限り、周囲のSPの皆さんは前方ばかりを見ていて、安倍元首相の背後をまったく警戒していないように見えます。今回の事件は背後からの銃撃でした。前方だけでなく、背後も含めた周囲への警戒をもっとしておくべきだった」
実際、「安倍氏の背後を通り抜けする人もいた」という現場に居合わせた人の証言も報道されている。
筆者もいくつかの映像を見ましたが、前方ばかり警戒していて、背後は警戒していない状態でした。
そして、容疑者は背後の隙を突いて、背後から近付いて(3メートルくらいまで近寄っていたと報道しているニュースもある)銃撃をしています。
手製の銃で命中精度が低いため、容疑者はできるだけ近付きたかったのかもしれません。
前日の夕方に急遽奈良県入りが決まって、準備する時間が足りなかったということもあるかもしれませんが、背後も警戒していれば、容疑者は銃撃は困難だとわかり、銃撃しなかった可能性があります。
襲撃だと認識するのが遅れて、安倍元首相を守る行動が遅れてしまった
銃撃された時の映像を見ると、1発目が発射された時、安倍元首相は大きな音に気付いて一瞬驚き、また話し始めたところで、2発目が発射されました。
映像を見ると、1発目が発射されて1秒後くらいに2発目が発射されています。
警護の方を見ると、1発目が発射された後、なにが起こったかわからず一瞬固まり、襲撃だと認識して、体やカバンで安倍元首相を守ろうとしますが、間に合わず命中してしまったように見えます。
前項に繋がりますが、背後も警戒していれば、後ろは道路なので人が近付いてくれば不自然なので、安倍元首相を守る準備に入っていたでしょう。
そして、1発目を発射する時は不審な行動をしていますから、その時点で体やカバンを盾にして守ろうとしたかもしれません。
1発目が発射されても、襲撃されたとすぐに認識できるので、コンマ数秒早く反応でき、安倍元首相への直撃は防げたかもしれません。
警護として最悪の結末に
先程のニュースで民間のSP会社の方がこのようなコメントをしています。
「今回、安倍元首相の警護に当たった方々には、『日本で銃撃事件など起こるはずがない』という甘い認識があったのではないでしょうか。襲撃に使用される凶器が刃物であれば、一定の距離だけを見ていれば良いかもしれませんが、銃のような『飛び道具』であれば、警戒すべき間合いもまったく異なる。本来は想定すべき事案なのですが、それができてなかったのではないかと思われます。現場の危機意識の希薄さを感じずにはいられません」
警護体制や危機意識は置いておいて、警護の観点で考えると
- 1発目が外れて、2発目までに十分な対応ができなかったこと
- 盾になることができず、対象者に銃弾が直撃してしまったこと
- 対象者が死亡してしまったこと
この3点が重なって、警護としては最悪の結末になってしまったのではないでしょうか。
特に2は、手製の銃という不完全な凶器の最大の殺傷能力を発揮させてしまったというのは大きいように感じます。
今まではこれくらいの警護でも問題が起こらなかったので、そのままになっていたのかもしれません。
しかし、1人の人間が本気で襲撃しようと思えば、襲撃できて命まで奪える体制になっていたのは変わりません。
二度とこのような蛮行が起こらないようあらゆる対策をしていただきたいです。
安倍晋三元首相のご冥福を心よりお祈りいたします。
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